居心地
- 菱田伊駒
- 2018年8月31日
- 読了時間: 2分
出張でp4cをする機会があった。出張のいいところは、出向いていった先ではぼく1人が余所者で、他の人同士は顔見知りというところだ。なんとなく居心地がいい。
単発のイベントだと、ぼくも参加者も初めましてのメンバーになる。やることは変わりないが、初めて会った人同士がわざわざ話す必要がないような気がしてしまう。そういう気が起こってくると、そもそも互いに集まる必要性もないような気がしてくる。もう解散してしまって、それぞれの日常に帰ればよい、と。そんなことを考えながら、その場に居続けるのは居心地が悪い。
家族とか友人とか恋人とか、ある程度気心の知れた関係以外の人と「話す」ことに、どれくらいの人が前向きなのかなと思う。職場や学校、近所付き合いで誰かと話すことは、基本的には避けては通れない。そういう環境に身を置かれた中で、より避けようとする人がいる。あるいは、どうせ避けられないのだから無難にやり過ごそうとする。ポジティブな人であれば、せっかくなので楽しもうとする人もいる。自分を振り返ってみると、その時々の気分によって振る舞いは変わるものの、根っこの部分では「仕方がないから話している」という感じがする。
仕方ないので話している、という考えがあるから、みんなで集まって話す時に、話す必要がないのでは?とか、そもそも集まる必要がないのでは?という考えが浮かぶのだろう。
生きていく上では、好むと好まざるとに関わらず、人と話すことは避けられない。聞きたくないことを聞かなければならないことも多い。どうせ避けられないのであれば、ちょっとでもいい感じに話したり聞いたりできたらいい。自分のスタンスは、そんなところだろうか。
話したり聞いたりすることを無条件に面白いとは思っていない。でも避ける方向ではなくて、むしろ積極的に取り組んでいこうとするのがどうしてかと思う。p4cをする場所によって居心地の良さ、悪さが変わることとも関係しているのだろうか。
こういうことを思うのは、日々色々な人と関わりを持って生きているからかもしれない。もし、部屋に引きこもって誰とも話さない生活を送っていれば、また違ったことを思う気もする。贅沢な話である。
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